ベルギー発の グリオ・パンク・ノイズ グループ Avalanche Kaito

まだEPをリリースしただけのグループですが、数曲聴いただけで「これは応援しなければ」と思ったグループ、アヴァランチ・カイト(Avalanche Kaito)
今回は彼らのデビューEPアルバム『Dabalomuni』の紹介です。

Avalanche Kaitoについては、GlitterbeatというAltın Günのアルバムなどワールド系では割と有名なレーベルのHPを見て知りました。

アヴァランチ・カイトのフロントマンであるカイト・ウィンセは、ブルキナファソ北部でグリオ音楽の家系に生まれ現在ではベルギーのブリュッセル在住。
ヴォーカルの他にもぺウル・フルート、口弓など複数の楽器を操るマルチ奏者で、グリオの伝統音楽だけでなく現地のさまざまなジャンルの音楽家とセッションを重ねてきた人のようです。

そんな彼がベルギーのアンダーグラウンドシーンで活躍する2人のミュージシャンとコンビを組んで作られたのがアヴァランチ・カイト。

グリオの伝統音楽とポストパンクをミックスしたような中毒性の高いグループで、メディア向けの紹介文では自身たちの音楽を「グリオ・パンク・ノイズ」と呼んでいるみたい。

いやもう、こういう音は文句なしにカッコ良くて大好きで、彼らのことはなんとしてもプッシュしなければいけない。

Avalanche Kaito

Kaito Winse (vocals, tama, peul flutes, mouth bow)
Benjamin Chaval (drums, pure data, electronics)
Nico Gitto (electric guitar)

メンバーはこの3人。

ドラムのベンジャミン・シャバル(Benjamin Chaval)は、YouTubeで過去動画など観るとドラムとベースのデュオによるグループ(あまりドラムの上手くないルインズみたいな感じ)で演奏していたりしてましたね。
3人のなかでは、彼の音楽性が現在のアヴァランチ・カイトのコンセプトにいちばん近い気はします。

クレジットを見るとわかるようにシャバルはpure dataやエレクトロニクスを使って(pure data ??Maxじゃなくて???)、パンク・ノイズな音に電子音的なアクセントを加えていますね。

アヴァランチ・カイトの演奏している動画はほぼこの1本のみなのですが、シャバルは横にラップトップやミキサーなど色々並べながら演奏しています。

もうひとりのヨーロッパ組メンバーであるギタリストのNico Gittoは、上半身はだかで頭に変な被り物をしながら演奏する、WHY THE EYE ?というのグループに参加していたみたい。音じたいはエクスペリメンタル系の打ち込みと生演奏を組み合わせていて、アヴァランチ・カイトとそこまで遠くはない感じ。

で、そこにカイト・ウィンセのパワフルでエネルギッシュなヴォーカルが組み合わさるのですが、ウィンセ自身は、よくある「アフリカ音楽と西洋音楽のミクスチャー」といった意識はなくて、シンプルにアヴァンギャルド・ノイズなヴォーカルを指向しているように聴こえるのですよね。

それでも彼のヴォーカルには、彼の血肉となっているグリオ伝統音楽のスタイルがそこかしこに滲み出てきている気がします。
そのどうにも隠せないグリオ音楽の部分が「ピュア」であり「生々しい」
その生々しさがこのグループの音を、特別で魅力的なものにしているんだと思いますね

セルフタイトルのデビューフルアルバムは、2022年6月にリリースされるそうです。
基本的に『Dabalomuni』の延長線上にあるアルバムになると思いますが、これはもうガンガン売れてほしいですね。