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Real World Records 厳選アルバム5枚をピックアップ

すべてはこのアルバムからはじまった

ロックやジャズに興味を持ったタイミングは今となっては思い出せませんが、ワールドミュージックに興味を持ったきっかけははっきり覚えています。
それはPeter Gabrielの「Us」「So」というアルバムです。
まだ高校生時代でCDを買いはじめた時期に、アルバム「So」を買って気に入って、すぐに「Us」も買ったんですよね。この2枚はしばらくずっと聴いていました。
特に「Us」はいまでも大好きなアルバムで#私を構成する9枚に入れても良いくらいだと思っています。

この2枚をきっかけにReal Worldレコードという存在を知り、ワールドミュージックに興味を持ったという流れですね。

WOMADからのReal World Records

WOMADは、ピーター・ガブリエルが企画した世界各国のミュージシャンを呼んで演奏してもらうワールドミュージックのフェスティバルのこと。
1982年の第一回フェスは、当然というべきか赤字だったらしく、その穴埋めのために急遽ガブリエルがジェネシスの再結成コンサートを行ったというエピソードもあるみたい。

Real worldレコードは1989年に設立されています。
WOMADフェスティバルでミュージシャンが集まるので、ついでにレコーディングもしてしまおう、ということで初められたんじゃないでしょうか。
まあWOMADに出演するミュージシャンを広く認知してもらうという目的もあったと思うし、フェス以外の収入源にするという意味合いもあったはず。
Real worldレコードは、これまで約200ものミュージシャンのアルバムをリリースし、300万枚以上のアルバムを売り上げたようです。

それにしても、ピーター・ガブリエルという知名度があってもレーベルの運営はずいぶんと大変そうだし、Real Worldやそのほかの(World NetworkやWorld Circuitなどの)ワールドミュージック専門のレーベルにはホントに頭が下がります。仕事としては楽しそうですけどね。

Real Worldは世界各国を各セクションに分けて、まんべんなくミュージシャンを紹介しているように思えます。強いていうなら、若干アフリカとヨーロッパが多くて、中東・アジアは比較的手薄に感じます。
こういう風な各国を網羅するようなセレクションにすると、正直言ってあまり好みじゃないミュージシャンのアルバムリリースも多いです。
ですけど、売れ線のアルバムばかりそろえるというのもレーベルコンセプトとは違うと思うので、それもしょうがないのかも。

それではオススメアルバムのリストアップです。

Real Worldレコードの厳選アルバム5枚

1.TOTÓ LA MOMPOSINA『La Candela Viva』(1993)/ Tambolero(2015)


彼女はアフロ・インディアンルーツを歌うコロンビアの国民的シンガーです。
ガブリエル・ガルシア・マルケスのノーベル賞受賞式に帯同してストックホルムでパフォーマンスしたほど。
彼女の音楽は基本的にメロディー楽器の伴奏はなく、折り重なるパーカッションにヴォーカルをのせるスタイルで、基本的にダンスミュージックとしても聴かれるようですね。

このアルバムはレーベル初期のヒットアルバムでもありますね。2015年にこのアルバムをリマスターしてコーラスなどを加えた「Tambolero」というアルバムもリリースされています。

まさにこういう「自国では有名だけど、インターナショナルでは無名なミュージシャンを紹介する」というのが、初期のレーベルコンセプトだったようです(Nusrat Fateh Ali Khanなどがまさに良い例)

2. Mara! Martenitsa Choir「Sezoni」(1997)


Mara Kiekはオーストラリアのミュージシャンで、Mara!というバンドで活動していたミュージシャンです。
Mara!はテクニカルなジャズ・ロック風の演奏をするグループで、東欧の変拍子などを取り入れたなかなかカッコ良いアルバムをリリースしていました。彼女はヴォーカルとダルブッカを演奏するようです。

彼女たちMara!のアルバムはあまり流通していないと思うのですが(タワレコなどCDショップで見たことないです)Spotifyではほぼ全アルバム聴けます(Spotify グッジョブ!)
オススメは「Sorella」(2005)ですね。

Martenitsa Choirは彼女たちの音楽のベースである東欧の音楽を表現するために、地元のコーラス隊で結成された東欧のポリフォニーを歌うクワイアです。
聖歌隊とバンド演奏が一緒に演奏するところなど、最高にクールです。

3.Sevara Nazarkhan「Yol Bolsin」(2003)


セヴァラ・ナザルハンはウズベキスタンのシンガー。
彼女のアルバム「Yol Bolsin」はエクトル・ザズーがプロデュースし、高い評価を得ました。
基本的にワールド・フュージョンなのですけど、変にニューエイジっぽくならず普通のポップアルバムに中央アジアのエスニックな雰囲気を混ぜた感じで聴いてて楽しいアルバムです。

その後、「Tortadur」(2011)というガチ伝統音楽のアルバムもリリースしていますが、こちらもなかなかレベルが高いです。

4.Musicians Of The Nile「Charcoal Gypsies」(1996)

エジプトの伝統音楽。伴奏として主に、ダルブッカ(打楽器)、ラバーブ(擦弦楽器)、ミズマール(笛)が使われます。
シンプルな伴奏におじさんたちのヴォーカルがのっかるだけ、とも言えるのですけどアラビア語の響きがなんとも美しいですね。

5. Estrella Morente「My Songs And A Poem」(2002)

Real Worldにはめずらしいフラメンコアルバム。
ただ、このアルバムはすでにリリースされている音源をReal Worldレーベルから再発したかたちのようです。
Estrella Morenteは、著名なフラメンコシンガーだったEnrique Morenteの娘さんで、これが彼女のデビューアルバムです。
父親は他のジャンルのミュージシャンとの共演などで物議を醸すことも多かったようですが、このアルバムもオーソドックスなフラメンコとポップな感じのアレンジの曲が程よくミックスされています。

ちょっとひとこと

この5枚のセレクションですが、インド・パキスタンエリアのミュージシャンは除外しました。
Real Worldレーベルは、インド音楽に関しては(イギリスにはインド系コミュニティがあるためか)アルバム枚数も多く、ミュージシャンのセレクションも手堅いです。
Amdjat Ali Khanなど、インド音楽では名人・巨匠クラスのアルバムも多く、アルバムの出来に文句はないのですが「これをわざわざリアルワールドで聴かなくても、、」と感じるアルバムが多いのもたしかですね。
ただ、レーベル初期にU Srinivasのアルバムをリリースしたのはファインプレーだったと思います。

おまけ レーベル檄プッシュアーティスト

Afro celt sound system

Real Worldレーベルのアルバム売上は約300万枚だそうだけど、これはピーター・ガブリエル本人とアフロ・ケルト・サウンド・システムによる売り上げがほとんどじゃないかと思います。
バーバ・マールなどのプロデュースでも有名らしいサイモン・エマーソンというギタリストを中心に結成されたグループで、Real Worldスタジオのセッションから生まれたよう。
エマーソンの作るバックトラックにさまざまなゲストが参加するというスタイルで、グラミー賞などの常連ともなったグループ。
「ニューエイジ風」「エニグマ風」とも言えるしあまり好みではないのですが、彼らがレーベルの屋台骨を支えていたとも感じるので、感謝すべきなんでしょうね。

Iarla Ó Lionáird

ワールドミュージックと言える音楽は世界各国にありますけど、その中でアイリッシュ音楽、レゲエ、ブラジル音楽などは1ジャンルとして確立されて、もはやワールドミュージックのカテゴリに入らないのだと思います。すでにたくさんのミュージシャンが紹介されているのだし。
Iarla Ó Lionáirdはレーベルにプッシュされてリリースも多いのですけど、あまりピンとくるミュージシャンではなかったですね。地味です。

Blind Boys of Alabama

Blind Boysといえばミシシッピ!アラバマなんて初心者!、みたいな野暮なことは言わないでください。彼らも一時期レーベルからプッシュされていたように思います。
盤を重ねるごとにマンネリな雰囲気も出てきましたけど、初期の「Spirit Of The Century」(2001)は、Danny Thompson(bass)、David Lindley(guitar)らのバックの演奏が渋いです。

今回紹介したアルバムのプレイリスト

 

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