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【タイプ別おすすめ】サントラアルバム5枚

去年からフレディー・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』やレディー・ガガ主演の『アリー/ スター誕生』などが話題になり、最近ではエルトン・ジョンの人生を描いた「ロケットマン」が公開したりと、映画の中で使われる音楽が話題になることが多いですね。
ただ、こういった音楽がメインの映画以外にもちゃんと映画音楽が使われていていますが、その使われ方もさまざまです。
ここでは映画音楽のサントラをいくつかタイプごとに分け、各1枚づつセレクションしてみました。

タイプ別サントラセレクション

ハリウッドスタイル

いわゆる映画音楽といえば、ハリウッド映画で使われる壮大なオーケストレーションを思い浮かべると思います。
今のハリウッドで映画音楽作家として最も成功しているのがハンス・ジマー。
映画を全く観ない人でも「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマくらいはテレビで聴いたことあるかも知れません。

彼の音楽は、オーケストラの演奏に効果的にシンセの音やコーラスを混ぜたり、ドラムっぽいリズムを使うのが特徴的で、まるっきりクラシック畑の人という訳でも無いみたいです。元スミスのジョニー・マーとコラボしてライブを行ったりもしていますね。

『Interstellar』 クリストファー・ノーラン監督 / 音楽 ハンス・ジマー

『レイン・マン』から『ライオン・キング』と、とにかくいろんなタイプの映画に曲を提供してきたジマーですけど、特定の監督とのコラボもいくつかあって、特にクリストファー・ノーラン監督との仕事が有名です。
ノーラン監督作品の中でサントラ人気が高いのは『Inception』みたいですけど、わたしが好きなのは『Interstellar』のサントラです。
時空を超えた宇宙空間のシーンで使われる曲。これはぜひ静かな部屋で、できればヘッドホンかイヤホンで聴いてほしいです。

既存曲の使用

これは昔のヒット曲など、すでにある曲を映画内で使用するタイプのサントラです。

『The Beach』ダニー・ボイル監督 / 音楽 V.A

それにしても『Porcelain』は名曲ですね。

ディカプリオ主演の『ザ・ビーチ』で既存曲を大量に使ったのは、おそらくダニー・ボイル監督が映画のイメージとマッチする曲をなんとか使いたかったから、ということだと思います。
映画監督はミュージシャンでは無いので、自分のイメージする曲を1から作ることはできません(ウディ・アレンやチャップリンみたいな例は稀)
ですが、既存曲を選ぶと言うことあれば監督自身のセンスで映画音楽を作ることができる、ということだと思います(なんともわがまま、、)

他に既存曲を使う例で言うと、例えば『マンマ、ミーア!』みたいに時代性を表現するツールとして使われる場合もあります。
日本の例でいうと『モテキ』のPerfumeとかですかね。

IN & OUT

ここではちょっと変わった映画音楽の使われ方の映画音楽を選んでみました。

『アンダーグラウンド』エミール・クストリッツァ監督 / 音楽 ゴラン・ブレゴビッチ


普通、映画音楽は演出として映像に重ねられて出演者には聴こえないものです(「アウト」の音と言うそうです)
それに対して映画中のラジオの音、話し声などは出演者にも聞こえる「イン」の音です。
この映画では、ほぼ映画のストーリーと関係ない形でバルカンブラスを演奏させ、「イン」の音でBGM的に映画音楽を作りあげています。言葉では伝わらりづらいですね。これはぜひ映画を観てほしい。

そういう映画手法の部分を考えなくても、このサントラはこの後の日本でのバルカン音楽ブームを作ったエポックメイキングな素晴らしいサントラですね。

他にも、こういう変わった音楽の使われ方として
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』ラース・フォン・トリアー監督 / 音楽 ビョーク
この映画で使われるクラシック風、ミュージカル風などの音楽は、主人公セルマの頭の中で鳴っている音楽という設定。
だからこそラストシーンで、バシッと音が消え去る演出になるんですよね。

『オー・ブラザー!』コーエン兄弟 監督 / 音楽 T=ボーン・バーネット
劇中でジョージ・クルーニーら出演者が歌うカントリーをサントラにフィーチャーしたもの。めちゃ売れたしグラミー賞も取りましたね。
しかしアメリカ人はカントリーが好きですね。彼らにとっては「ロックとかジャズとかダサい音楽は聴かない」ということかも。

『バードマン』
この映画のBGMはドラムのみ(担当はパット・メセニーと共演も多いアントニオ・サンチェス)
ドラムの音はBGMで出演者に聴こえないかと思いきや、劇中で実際にドラマーが現れたりと、かなりユニーク

エスニックな味付けとしてのサントラ

『その名にちなんで』ミラ・ナイール監督 音楽 ニティン・ソーニー

サントラの前にこの映画(と原作)の素晴らしさについて紹介させてほしいです
この映画はもともとインド系米国人女性作家ジュンパ・ラヒリが発表した小説をもとに、インド映画界の巨匠ミラ・ナイールが監督をした映画
今やハリウッドでスターとなったイルファン・カーンが父親役で出ています。

この作品は移民としてアメリカに移り住んだ夫婦の物語で、移民として避けて通れない家族の葛藤を扱っています。
慣れない新しい土地、徐々に新生活に馴染む夫、1人家で取り残される妻、あくまでアウトサイダーの両親とアメリカ人として生まれ育った子どもたちとのすれ違い、などなど。
日本では梁石日の小説などもこういったジャンルになるのかな。
アメリカ文学の中でこういうテーマを扱った小説というと、中華系のエイミー・タンなどが近いと思うのですが、実はジュンパ・ラヒリがピューリッツァー賞を受賞した時の審査員長がエイミー・タンだったそう(うーむ、、)

で、肝心のサントラですが、在英パキスタン系の二ティン・ソウニーが担当しています。
アコースティック・ギターの音色と、インド音楽の楽器やヴォーカルを効果的に使って、物悲しくも美しいサントラになっています。
おそらく映画を観ずにこのサントラを聴いてもつまらないと思うのですけど、映画を観てから聴くと評価が180度変わると思いますよ。

日本の作曲家

『殺人の追憶』ポン・ジュノ監督 音楽 岩代太郎

ついに『パラサイト』でカンヌ映画祭、パルム・ドールを受賞したポン・ジュノ監督の代表作。2000年代を代表するアジア映画でしょう。
音楽は『レッド・クリフ』などでアジア圏での仕事も多い岩代太郎さん。

YouTubeに公式動画がなく曲をアップできませんでしたが、、

タイトルバックに流れるピアノ曲は物悲しくも美しい素晴らしい曲だと思いますね。

雑談
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サナコレ