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クリストファー・ホフマン『Asp Nimbus』レビュー

チェロ奏者クリストファー・ホフマン(Christopher Hoffman)のアルバム『Asp Nimbus』がリリースされていたのでBandCampで購入して聴いてみました。

ホフマンは、ヘンリー・スレッギルのグループ「Zooid」にも参加していたチェリストで、ピューリッツァー賞を受賞した『In For A Penny, In For A Pound』(2015)にも参加しています。
最近ではサックス奏者アンナ・ウェバーのアルバム『Clockwise』(2019)といった注目作でも印象的なプレイをしていました。
もともとシカゴ在住とのことで、シカゴのジャズ・コミュニティの演奏家との共演も多いですね。ジェレマイア・サイマーマンやネイト・ウーリーといった方面。
またサックス奏者のトニー・マラビーとの共演はかなり多くて、マラビーのグループ「Tubacello」のメンバーでもあります。

『Asp Nimbus』はストリーミング配信は無しですが、1曲のみ試聴可でした。

Personnels
Christopher Hoffman – cello
Bryan Carrott – vibraphone
Rashaan Carter – bass
Craig Weinrib – drums
David Virelles – piano (track 2 only)

このメンバーを見ると、明らかに「ヘンリー・スレッギル門下生」で固めたメンバー構成ですね。ブライアン・キャロット(Bryan Carrott)はスレッギルの「Make a Move」、ホフマンは「Zooid」と違うグループに所属していて、スレッギルつながりで面識があるのでそうね。
ドラマーのクレイグ・ワインリブ(Craig Weinrib)はスレッギルのレギュラーメンバーでもあり、ホフマンの「multifariam」や「Silver Cord Quinete」でも共演しています。
ラシャーン・カーター(Rashaan Carter)のみ若手新人という感じですね。

ホフマンはこのアルバムの着想を、ボビー・ハッチャーソンのアルバム『Oblique』 (1967) と『Happenings』 (1967)から得たらしく、ブライアン・キャロットのヴィブラフォンがすごく目立っています。先入観なしに聴いたらキャロットのソロアルバムと思うかも。
ボビー・ハッチャーソンのアルバムはヴィブラフォン+ピアノトリオでしたけど、この『Asp Nimbus』はピアノレスのカルテットというかたち。

モダン・モダン・ジャズ

60年代のボビー・ハッチャーソンから着想を得たことからもわかるように、このアルバムは割とオーソドックスなハードバップっぽい演奏ですね。
キャロットのヴィブラフォンとホフマンのチェロが、ちょうどハードバップの2管フロントのような高度なミュージシャン同士のかけあいがドライブ感たっぷりで爽快ですが、2021年のジャズの世界では異質なほどオールドスタイルと言えるかも。

でもさすがに60年代のハードバップそのままという訳ではなくて、(もともとホフマンはクラシック畑の人でしょうし)モダン・クラシックの要素が強いパートもたびたび出てきます。インタープレイの合間にクラシックっぽい端正なフレーズが挟み込まれ、その辺のバランスが絶妙ですね。

実際は難しいことをやっているのでしょうけど、パッと聴いた印象はポップ。こういうある種の「わかりやすさ」「シンプルさ」は最近のスレッギルのアルバムにも通じるところがあるかも。

追記

それはそうと、このアルバムの悪趣味なジャケットって誰の趣味なんでしょうね、、?
スマホのライブラリに追加するときのにジャケット画像はさすがに別のに差し替えちゃいましたよ。

Jazz
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