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Mary Halvorsonを知るアルバム3選

アメリカの老舗ジャズ雑誌であるダウンビートの2019年の批評家投票の結果が6月に発表されていました。

最優秀アルバムにウェイン・ショーターが選ばれるなど「いつの時代の投票?」と思わせるセレクションが所々見られるのですが、ここで紹介したいのはギター部門で受賞していたMary Halvorsonです。Halvorsonはこれで3年以上連続で受賞しているはず。

Mary Halvorsonは1980年生まれで2019年時点で39歳。メガネに細い小柄な女性で、見た目はとてもジャズギタリストには見えない感じですね。
ですが彼女は同世代では最も重要なギタリスト・作曲家と言われていて、レジェンド級のミュージシャンになりつつあるという評価のようですね。

彼女は学生時代にアンソニー・ブラクストンにレッスンを受けたらしいのですが、演奏はフリー/アヴァンギャルドっぽく、いわゆるジャズを感じさせるブルースっぽさとは無縁です。
ギタリストとしてもあまりガンガン弾きまくる訳じゃなくて、作曲・アンサンブル重視のアルバムが多いですね。

Mary Halvorson アルバム3選

Mary Halvorson Quartet『Paimon: The Book of Angels Volume 32 』

Mary Halvorson (guitar)
Miles Okazaki (guitar)
Drew Gress (bass)
Tomas Fujiwara (drums)

まず1番紹介したアルバムがこれ。

Masadaシーズン2の最後となったこのアルバム。HalvorsonはTzadikレーベルとはあまり接点がなさそうなので、レーベル側からの依頼なのでしょうか。
メンバー編成も(ドラムスのトマス・フジワラ)を除いてHalvorsonがふだん共演することのないメンバーが集められていて、セッション的なアルバムのよう。
ツイン・ギターの片方であるマイルス・オカザキも2019年のダウンビート批評家投票で「ライジング・スター・ギタリスト」に選ばれていた注目のギタリストです。このアルバムでは2人で同じような音色のギターを弾くのでどっちがどっちかよくわかりません。。

このアルバムは、Halvorsonの良さとはちょっと違う気はするのだけど、ハードバップ風のスピード感と熱量の感じられる演奏

Mary Halvorson’s Code Girl 『Code Girl 』

Michael Formanek (bass)
Tomas Fujiwara (drums)
Mary Halvorson (guitar)
Ambrose Akinmusire (trumpet)
Amirtha Kidambi  (voice)

Code Girlはいちおうグループ名でもあるようです。このアルバムが彼女の最新アルバム、2枚組1時間半の大作です。
ギター、ベース、ドラムスの3人はThumbscrewというトリオで長く演奏していることもあり、Code GirlはThumbscrewのメンバーを拡大させた派生グループですね。

雑誌「Wire」のインタビューで、Code Girlを作る際にインスピレーションを受けたアルバムをリストアップしていて、web上で聞くことができます。ロバート・ワイアット、エリオット・スミス、ジョニ・ミッチェルなど、、見事なまでにジャズアルバムはを挙げていないのですねー。
シンガーソングライターっぽいリラックスして聴けるアルバムを作りたかったのでしょうね。このアルバムでも長いソロなんかはほとんど出てきません。

Tom Rainy Trio『 Camino Cielo Echo 』

Mary Halvorson (guitar)
Tom Rainy (drums)
Ingrid Laubrock (sax)

このグループは、ティム・バーンとの共演でおなじみのTom Rainyがリーダーのトリオ。
サックス、ギター、ドラムという変則編成ですが、リズムを担うベースがいない分、ビート感が希薄なフリーフォームな演奏が続きます。
このアルバムはグループ3人それぞれが作曲を担当しているようです。

演奏は基本的に3人のインタープレイの応酬なのですが、サックスのIngrid Laubrockの引き出しの多さは感心します。彼女のサックスがメロディの良さを生かしながらフリーな演奏も同時に行い、トリオ演奏を1段上のレベルに引き上げているように感じます。

以上3枚のご紹介でした。

Jazz
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