ルディ・ロイストンFlatbed Buggy『DAY』

ドラマー、ルディ・ロイストン(Rudy Royston)が自身のグループFlatbed Buggyを率いてリリースしたアルバム『DAY』

これは全くのノーマークというかチェックしてなかったのですが、たまたま聴いて素晴らしく良かったアルバム。
今回の『Day』は、セルフタイトルによる『Flatbed Buggy』に続き2枚目のアルバムになります。

このアルバムはジャズアルバムとして紹介されることになると思いますが、ジャズ要素はかなり薄めで言ってみればアメリカーナになるのだと思いますね。
ロイストンと言えば、ビル・フリゼール・グループのドラマーとしても知られていますが、フリゼールのアルバムに近いテイストのアルバムかもしれません。

正直、フリゼールのアルバムは若干単調で退屈な印象もあるのですが、ロイストンのFlatbed Buggyのアルバムの方が好きかも

Back to Denver

ロイストンはデンバーで育ち、デンバー大学でクラシックパーカッションを学ぶなど、デンバーという土地に深い関わりがあるミュージシャンです。
また、ロイストンだけでなくビル・フリゼールもデンバーで育っているのですが、このような育った土地の原風景が、ふたりをアメリカーナ的な音楽指向へとむか合わせているのかもしれません。

またこのアルバムは、ロイストンのメンターでもあり、デンバーを拠点に活躍したロン・マイルスに捧げられているそうです(ロン・マイルスはロイストン、フリゼールと共演も多く、ここら辺はデンバー・コネクションですね)

■Flatbed Buggy
Rudy Royston, drums
John Ellis, bass clarinet, saxes
Gary Versace, accordion
Hank Roberts, cello
Joe Martin, bass

メンバーはこちら

Flatbed Buggyというグループは今回は初めて知ったのですが、統一感がないというか年齢もキャリアもバラバラな人たちが集まっている印象ですね。

チャーリー・ハンター・グループなどで知られる(割とブラックミュージックよりの印象の)ジョン・エリスがバス・クラリネットを吹いたり、いつもはピアノ(たまにオルガン)を弾くGary Versaceがアコーディオンを弾いたり、各々が普段と違うタイプの演奏を行っている雰囲気です。

テクニカルなソロなどはなく、空気感やフィーリングが全てと思うのですが、どの楽器も素晴らしく良い「鳴り」で演奏されている感じです。

1st、2ndアルバムの2枚を聴き比べると、1stアルバム『Flatbed Buggy』の方がドラマチックで、いわゆるこのグループ「らしい」のかも。
2nd『Day』は「僕らこういうこともできまっせー」と少し変化球を投げてきた感じのアルバムになっているかもしれません。

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