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パトリシア・ブレナン ~注目のヴィブラフォン奏者~

2019年にアルバム「Clockwise」で話題になったサックス奏者のAnna Webberですが、先日、もう一人のサキソフォン奏者Angela Morrisとの双頭ラージ・アンサンブル”Both Are True” のリリース情報がニュースとなっていました。(→こちら

このニュースを読んで「おやっ?」と思ったのパトリシア・ブレナン(Patricia Brennan)というvibraphone奏者。
なんとなく「最近名前を良く聞くなー」と思っていたんです。

彼女はなんといっても、Matt Mitchellの「A Pouting Grimace」「Phalanx Ambassadors」 に参加して印象的なプレイを聴かせてくれていました。
ピアノがリーダーのアルバムにヴィブラフォンで参加というのはなんとなく役割が被りそうなのですが、特に「A Pouting Grimace」では、高度で複雑なフレーズでミッチェルのピアノと絡み合い、なかなかに新鮮で刺激的なプレイだったと思います。

と、いうことでパトリシア・ブレナンの経歴を少し調べてみました。

彼女はメキシコ生まれ、ブレナンという名前はアイリッシュ系で良く聞く名前なのですが、これは旦那さんの姓ですね。
(ちなみにPatricia Brennanで検索するとアリイッシュ音楽のエンヤがたくさんヒットしますね。エンヤのフル・ネームはエンヤ・パトリシア・ブレナンなので)
夫のノエル・ブレナンさんもミュージシャンで、ターンテーブルやエレクトロニクスをプレイする人のよう。

彼女は、メキシコにいる4歳からラテン・パーカッションとピアノを家族から習ったそうです。彼女の家は音楽一家で祖母はコンサートピアニストでした。
17歳になるころにはマリンバの演奏を初めており、その時点でメキシコでトップクラスのクラシック・オーケストラの一員として活躍し、さまざまなマリンバのコンペティションで評価を受けたそう。
その後、アメリカで移住してCurtis Institute of Music in Philadelphiaで学び、サイモン・ラトルやシャルル・デュトワが指揮するオーケストラで演奏もしました。
現在ではNYにあるNew School for Jazz and Contemporary Musicの教員となっています。

と、ここまで見るともともとは完全にクラシック畑のキャリアなのですが、近年ではジャズ/フリーインプロのジャンルにも活動の幅を広げているようです。
ヴィブラフォンというと、ドラムのケニー・ウォルセンが使用したりするところなどをみても、フレーズの組み立てで聴かせる感じではなくてサウンドの響き重視、言ってみればシンセ的な使われ方が多いような気もするのですが、彼女の緻密でテクニカルなプレイは今の時代は逆に新鮮かも。

最初はジョン・ホレンベック・ラージアンサンブル や マイケル・フォーマネク・アンサンブル・コロッサスといったラージアンサンブルの一員として活躍し、そして近年ではトリオやカルテットのような小編成での演奏も多くなっています。

with Vijay Iyer

これまでのフリー/インプロ系の活動としては、ヴィジェイ・アイヤーとの活動が最も注目(レジー・ワークマン、ワダダ・レオ・スミスらとのライブ、作家Teju Coleとのコラボパフォーマンスなど)されているようです。

現在The Stoneはブレナンが教員として教えているNew School Universityの中に移転していますから、おそらく彼女にとってはおなじみのライブスペースですね。

with Tomas Fujiwara, Tomeka Reid

他にもトマ・フジワラ(ドラム)、トミカ・リード(チェロ)と共演した7 Poets Trioでは昨年アルバムをリリースしています。

トマ・フジワラ(→こちら)、トミカ・リード(→こちら)ともに、このブログで取り上げたお気に入りのミュージシャン。
この7 Poets Trioが、現時点ではもっともブレナンのプレイが「目立って」いるグループじゃないでしょうか。

彼女は2019年に、すでに自身のグループ「カレイドスコープ」でレコーディングをしているようです。おそらくマット・ミッチェルのアルバムに近い(Pi Recording人脈の)メンバーになるみたい。

HPを見るとリリースは「Coming Soon..」みたいなので、これは楽しみですね。

Jazz
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サナコレ