レイク・ストリート・ダイブ 『Good Together』

ボストンのニューイングランド音楽院時代に集まったメンバーにより結成されたバンドLake Street Dive。彼/彼女らの新作『Good Together』

Lake Street Diveというと、2021年にリリースされた前作『Obviously』をその年のベスト1に選んだほど大好きなアルバムでした
というわけで、今回のアルバムもリリース前から楽しみにしていたアルバムでもあります

今作は、長年グループに在籍したギタリストのマイク・”マクダック”・オルソンがジェイムズ・コーネリソンに代わるという大きな変化があった後にリリースされたアルバム

オルソンはトランペットなども担当していたのですが、その彼が抜けたことでHuntertonesという3人のホーン奏者がサブメンバー的に加わるという編成になったようです

また今作はノンサッチ・レコードを離れ、ファンタジー・レコードというインディーズ・レーベルからリリースされたアルバムでもあります
(これは事情はわかりませんが、まあ”クビ”のような形なのかもしれません)

Lake Street Diveの音楽はロックやR&B、ブルースなどの要素も含んでいますが、広い意味でポップス、強いて言えばエレクトロ・ポップスかな

webで見かけたアルバムレビューの中で、彼/彼女らの音楽を”feel-good music”と表現していたのを読みましたが、これはなかなか上手い表現ですね

仕事や家庭、男女関係、そういった普段のなんやかやを一時忘れさせてくれて陽気な気分になれる音楽

ただ、こういう音楽は現代においては普遍的とも言えるテーマかもしれませんが、目新しくはないですし、他のセレブをディスったり訳でもないので、あまり話題にはならないかも

Z世代の若者にとってはあまりに「健全」で、リアルに聴こえない音楽なのかもしれません

 

今作がリリースされた後の評判をweb上で見ると、否定的な意見もちらほら

Metacriticの評価などを読んでも平均点低いんですよね

明確に「これ」という理由があるわけでもなさそうですが、曲はフックに欠けるし全体的に地味だ、という評価みたいです

んー、そうかなー?
私はぜんぜんそんな風に思わなかったのですけどね。
いつものLake Street Diveだな、と思ったし楽しめたのですけど

まあでもこの辺の評価がインディー系レーベルからリリースされた理由なのかしれません

彼ら/彼女らはもう20年以上も活動を続けてきていて、その中で前作『Obviously』がファンが持っているグループのイメージにピッタリだったという事で、今作の評価はその裏返しかもしれませんが

余談

そういえば、2024年の今年はグループのベーシストであるブリジット・カーニーがソロアルバム『Comeback Kid』をリリースしていました

カーニーは当然ベーシストとしてかなりのテクニシャンなのですが、アルバムじたいはSSWっぽいフォーキーな雰囲気になっていて、なかなか癒される作りになっていました
印象的で耳に残るメロディーの曲が多く、こういう才能もあるんだな、と

MVでは、アルバムジャケットにも写っているピンクのドレスを着たカーニーが子どもとスポーツしていたのですが、なにかシュールでしたね

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