デイブ・ホランドといえばクインテットでしょ 

以前の投稿で、ベーシストのDave Hollandは2000年代にアメリカでもっとも高い評価を受けたジャズミュージシャンのひとりだったという話を書きました。(こちら
これはアメリカのダウンビート誌の批評家投票の話だったのですけど、Dave Holland Quintetはわたしも個人的に大好きなグループです。

Dave Holland Quintet

Dave Hollandはグループ名なんてあまり気にしないのか、自分の名前の後ろにTrio, Quartet, Quintet, Sextet, Octetを付けただけのようなイージーなグループ名が多いです。
もうどれがどれだかわかりづらいですね。カッコいいバンド名くらい付ければ良いと思うのですが、彼の性格なのでしょうか?

わたしが好きなDave Holland Quintetというと2000年以降くらいのこのメンバー

Dave Holland Quintetメンバー

Dave Holland  (bass)
Billy Kilson  (drums)
Chris Potter  (sax)
Robin Eubanks  (trombone)
Steve Nelson  (vibraphone)

1998年の『Points Of View』から現在まで、ほぼこのメンバーで固定されており、計4枚のアルバムをリリースしています。
『Points Of View』(1998)(『Points Of View』のみサックスがSteve Wilson)
『Prime Directive』(2000)

『Not For Nothin’』(2001)
『Extended Play』(2003)

超重量級ドラミング Billy Kilson

このグループが何が好きかっていうと、何といってもBilly Kilsonのドラミングがめちゃカッコ良いところ。
前面に出てグイグイと主張するドラムなのですけど、そうかと思うと各メンバーの演奏に対して人間離れした反射神経で合わせたりと、驚異的の一言ですね。こういうドラムが個人的には理想なんです。

KilsonはあまりDave Hollandとの共演以外で名前を聞かないのですが、もっと活躍して良いように思うのですけどね。
ちなみにBilly KIlsonの音源で言うと、Maceo ParkerグループのオルガンプレイヤーWill Boulwareと共演したアルバムが印象的。
Billy KilsonはRichard Bonaと共にWill Boulwareのアルバム計3枚に参加しています。このドラムとベースのコンビは強力で、ただただ圧倒されます。

意外とイケるRobin Eubanks

このグループはピアノの代わりにヴィヴラフォンがいる以外は、特に普通の楽器編成でも無いですし、別に目新しいことをやっている訳じゃないです。
最初にテーマを演奏して順にソロを取っていたりとオーソドックスな部分も多いです。

小難しいアヴァンギャルドな演奏も良いのですが、こういう演奏もたまらないです。
特にクリス・ポッターなんかはあまり普段聴けないようなスタイルのソロが聴けて「そうそう、こういうのが聴きたかった」という気になります。

ほぼ過去の人扱いをされていた気もするRobin Eubanksですが、このグループではスリリングなソロを聴かせてくれていたと思います。パフォーマーとしてはまだまだイケる。

最後に

ホランドのグループなのにホランド本人のことについてほとんど触れていませんでした。。

基本このクインテットではホランド本人はそんなに目立っていないのですけど、彼はビッグバンド なども率いていますし、まぁ作曲してメンバーにディレクションすることが役割と割り切っているのかも。

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