DAUGHTER OF SWORDS『DAWNBREAKER』レビュー

「MOUNTAIN MANのシンガーのひとり、Alexandra Sauser-Monnigがソロアルバムをリリース」

こう聞いて心躍らせる人がどれくらいいるのかわからないですが、
わたしはNonesuchレーベルの2019年のリリースを振り返るページ(こちら)で、彼女のアルバムを知りました。
正直、Mountain ManもDaughter of Swordsも初めて名前を聞きましたよ。

AlexandraはMountain Manの中では「音楽担当」というポジションだったそうですね。(他の2人は「広報」や「会計」を担当していたとのこと。さすがインディーですね)

2017年くらいからAlexandraはソロとして活動を初めて、2019年にDaughter of Swords というユニット名で『Dawnbreaker』というアルバムをリリースしたようです。

Daughter of Swords – Dawnbreakerと最初に聞いた時も、どっちがアーティスト名なのかどっちがアルバム名なのか良くわからなかったですし、、

ちなみにDaughter of SwordsのYouTubeページを見ると登録者数が300人程度なので、まだマイナーなミュージシャンと言って良いのかも。

Mountain Man

Mountain Manというグループは2010年くらいから活動を続けるフォーク・グループ。女性3人のコーラスとギターをベースに演奏するインディー・フォーク・グループ。
Nonesuchからアルバムをリリースし、各地のフェスに出演したりとフォークシーンでは一定のファンを獲得していたようです。
なんとTiny Deskコンサートにも出演していたようです。

tiny desk concertの様子この初々しい姿と普段着ぶりは貴重ですね。

Daughter of Swordsの癒される歌声

AlexanraのソロプロジェクトとなったDaughter of Swordsですが、基本は彼女の歌とギターをベースにしているのですが、今作では(控えめながら)ドラムなども入りバンドサウンド指向になっています。地元ノース・カロライナつながりでMountain Man時代から付き合いのあるSylvan Essoというエレクトロ・ポップ・デュオ関係のバックミュージシャンがサポートしているそう。

「終わってしまった恋愛」や「人生の岐路にたち新たな選択をする自分」について、シンプルなバック演奏に澄んだ声とハーモニーで歌われており、心癒されます。

Daughter of Swordsを過去のアーティストに例えるなら、(元フェアーグラウンド・アトラクションの)エディ・リーダーのソロアルバムに近いかも。エディ・リーダーのアルバムが好きな人はきっとDaughter of Swordsも気に入ると思います。

シンプルな愛すべき名曲たち

「”名曲”というのはキャンプに行って、キャンプファイヤーのまわりでみんなで歌える曲」
ということをどこかで読んだ記憶があります。
名曲というのはみんなの耳に残る、シンプルな曲ということなんでしょうかね。

普段は電子音楽とかフリー/即興系のジャズとかを聴いていると、もはや曲が曲でなく、メロディーを演奏に合わせて口ずさむなんてこともすっかりなくなりました。

なのでなおさらDaughter of Swordsみたいな音楽を聴くと「シンプルな音楽の良さを忘れちゃいけないな」と思うんですよね。

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