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2024年 ベストアルバム5選

2024年は、夏以降にネットで音楽の話題を見ることがほとんど無かった年でした。

ネット上の音楽の話題をチェックするよりももっと別の話題(ちょっと言えないのですが)に興味が移っていったんですよね。

結果、音楽を聴く時間もかなり減ってしまっていたと思います。

ブログを更新するのも、夏以降は途絶えてしまいました(これはちょっと良くなくて、再開したいなあとは思っているのですが)

今年にブログに取り上げたアルバムは全て年間ベスト選出しても良いくらいに気に入っているのですが、その中で特にということで、今年もベスト5枚に絞っていこうと思います。

1.クリスチャン・サンズ 『Embracing Dawn』

クリスチャン・サンズといえば、クリスチャン・マクブライドのグループでの活動が印象的なピアニストなのだけど、前作『Be Water』(2020)では映画音楽っぽい要素を散りばめたスケールの大きなアルバムを作っていたけど、今回はその路線をさらに押し進めた作品。
例えるならパット・メセニーの『Secret Story』のようなアルバムかもしれない。
こういうセンチメンタルというかウェットな感じはジャズファンには好まれない気はするが、もはや多くのジャズミュージシャンはジャズファンの方は向いていないということだ。

2. ジョイ・ギドリー『AMEN』

このアルバムを見つけたのは本当にラッキー。

クラシックベースのミュージシャンによるインスト音楽の新たな地平を指し示している作品だと思います

3.ザウォセ・クイーンズ『Maisha』

マルコムXは妻であるベティ・シャバズを「自分の読む本をフィクションからノンフィクションに変えてくれた女性だ」と言ったそうですが、このザウォセ・クイーンズは、いわゆるアフリカ音楽になんとなく取っ付きづらさを感じていたわたしにアフリカ音楽の高揚感を教えてくれたグループですね。

ワールドワイド向けにパッケージングされた音楽だという見方もあるかもしれませんが、そういう側面も含めてのアフリカ音楽だと自分は思うので

4.チェス・スミス『Laugh Ash』

チェス・スミスはジャズ/インストの世界で最も聴かれるべきドラマーであり、ここ数年の作品群で最も先駆的な作品を作るミュージシャンになったと思うけど、そんな彼の2024年作品。
この作品ではドラムはほぼ聴けないので、彼のドラムを聴くにはブライアン・マルセラ、ホルヘ・ローダーとのトリオが傑出していると思います。このトリオはジョン・ゾーンの意向もありかなりたくさんアルバムを出しているし今後も増えそうですが、現時点でベストでオススメは『Ballads』かな。

5. aespa 『Armageddon』

え?あのaespa?と思うかもしれませんが、あのaespaです。『Supernova』は今年もっとも聴いた曲かもしれないですね。

『Supernova』は、いわゆる音楽的な意味での名曲ではないかもしれない(キャンプファイヤーの周りでみんなで歌うような曲ではない)ですけどね。
音楽にはTPOがありますが、2024年のなんとなく音楽を聴くことへのモチベーションが下がっていた時期にはピッタリだったと思います。

曲というより、SEに歌詞を付けたようなヴォーカル、例えばフィルターをモジュレーションした時の音を模した歌詞(”Bring the light of a dying star”のところ) などはカッコ良く新鮮でしたね。

選外

パトリシア・ブレナン『Breaking Stretch』
この作品は順位迷いますね。なんなら1位でも良かったかもしれないですが。

「凝りに凝った作曲の上に(ラージアンサンブルとまでいかない)大きめの編成でアンサンブルを聴かせる」というのは近年の流行りとは思いますが、このアルバムではラテンパーカッションやヴィブラフォンのモジュレーションなどで程よいアクセントが付けられています。
作品のコンセプト、スタイル的には成熟していると思うのでインパクトという点ではあまり無かったので選外にしました。

・Nusrat Fateh Ali Khan『Chain of Light』

リアルワールドの倉庫に眠っていた未発表曲ということです。
ヌスラットのリアルワールド新作を聴けるという体験、まさに奇跡ですね。

1曲10分くらいということで、おそらく曲の長さが少し短めなのでカットされたんじゃないかと推測されますね。リアルワールドでの曲は15分くらいが多いです。
1曲目には王道のコーラスアンサンブルを聴かせる曲、2曲目はちょっと変わったメロディーの曲、3曲目は少しスローテンポ、とアルバムの中でストーリーを作るあたりは過去作をほうふつとさせるアルバム構成ですね。
細心の注意を払って録音され、エキスパートによってミキシングされたヌスラットの音源、もうそれだけで何もいうことはありません。

2024
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