2019年アルバムベスト10が決まりました。

すでにフライングで決めていた2019年ベストですが、ベスト10を発表しますよ!

2019年を振り返ると、ジャズに限ってみると自分が気になるミュージシャンの新譜がリリースが少なかった年だったな、という印象ですね。
このブログでも好きなミュージシャンとして取り上げた、Vijay Iyer、Rudresh Mahanthappa、Cecile McLorin Salvant、Mary Halvorsonなどはリリースが無かったですからね。
(Vijay Iyerはピアノデュオというちょっと変則編成のリリースはありましたけど)

逆に2018年は好きなミュージシャンのリリースが多かったような気もしますし、たまたまエアポケットに入ってしまった年だったのかも。

これまでのブログ投稿では特に順序はつけていませんでしたけど、今回はちゃんとランキングしますよ。

1位 Crosscurrents Trio 『Good Hope

1位は文句なくこのアルバム。

数年前から続いてYouTubeなどで動画はみれていたCrosscurrentsプロジェクトが、トリオという本当に理想的な形でリリースされたなという感じです。

ザキールは、これまではチャールズ・ロイドなどあまりインド音楽に詳しくなさそうなミュージシャンとの共演でイマイチなこともありましたが、今回のデイブ・ホランド、クリス・ポッターは二人ともインド音楽を理解したいてバッチリでしたね。

今年で2010年代が終わりということで、この10年のベストアルバムを選ぶ企画が雑誌などでたくさん行われていますが、『Good Hope』は2010年代ベストに入れて良いかも。

2位 Carl Stone『Baroo』『Himaraya

わたしたちのカール・ストーンが帰ってきた。しかもアルバム2枚も!

カール・ストーンは基本的に現代アーティストといって良いと思うので難解な作品も多いのですが、今年2枚はファニーでポップでほどよくねじれていて、サンプリングミュージックの良いところが凝縮されていましたね。

3位 ラーゲ・ルンド『Terrible Animals

2005年のモンクコンペティションウィナーのギタリスト、ラーゲ・ルンドのアルバム。普段のレギュラーメンバーとは違うミュージシャンによるレコーディングですね。

とにかくドラムのTyshawn Sorey が叩きまくりの大活躍のアルバムなのですが、エフェクトを効果的に使いさらりと弾きこなすルンドのプレイもさすがの一言でした。

4位 Julian Lage  『Love Hurts

わたしが選んだベスト10の中ではいちばん世間的には評価の高いアルバムなのかな。ジュリアン・ラージは来日もしたし、日本で人気が高いですね。
Tzadikレーベルでの活動は彼の活動のかなりのウェイトを占めてる訳で、メディアも彼を紹介するならTzadikレーベルでの活動ももっと取り上げてくれればと思うのですけどね。

5位 Matmos『Plastic Anniversary

マトモスは個人的な印象ではアルバムごとに印象がガラッと変わるし、実は好きになれないアルバムも多いのですけど、このアルバムはすごくお気に入り。すごくファニーでストレンジ。
ソロ作品としては1stアルバム以来の良盤ですね。

6位 CHAI『PUNK

このアルバムはAlbum of the yearの2019年の年間ベストで、49位に選ばれていました。

7位 Banquet Of The Spirits『Yesod

Tzadikレーベルは、2019年はMasada Song Book 3がメインでした。その中でこのアルバムは出色の出来でしたね。
ピアノのブライアン・マルセラはトリオでもTzadikレーベルからアルバムをリリースしていますし、注目ピアニストですね。

8位 Steve Lehman『The People I Love

彼はAbleton Live と Max/MSP使いのようで、サックスを吹きながら音楽ソフトを操る動画をアップしていて、実は5年以上前に彼の動画を見たことがありました(もうすっかり忘れていましたけど)

おそらくこのアルバムが彼のベストでは無いような気もするのですけど、それでも2019年間ベストに選びたくなるほどの魅力を彼のアルバムからは感じます。アヴァンギャルドになりすぎるスレスレで踏みとどまるバランス感覚がさすがですね。

9位 Alim Qasimov & Michel Godard『AWAKENING

アゼルバイジャンの至宝、アリム・カシモフの声はいつ聴いても素晴らしいです。
ピアノなども入った室内楽風のバックも新鮮で落ち着いた印象のアルバムですけど、ひとつ不満があるとすればカシモフにもっとエネルギッシュにたくさん歌ってほしいことかな。

10位 Peter Gabriel 『Growing Up Live

ベストアルバムがその年にリリースされたベストのアルバムを選ぶなら、2003年にDVDでリリースされたこのアルバムを選んだって当然良いはず

売上枚数とか、シーンに与えた影響とか、そういうのは雑誌の年間ベスト企画に任せれば良いので♪

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