ウォレス・ルーニー / コロナウィルス合併症により59歳で死去

4/1の深夜に飛び込んできた訃報

トランぺッターのウォレス・ルーニーが、ニュージャージー州パターソンにあるセントジョセフ大学医療センターで亡くなりました。59歳。

ルーニーの婚約者、ドーン・フェリーチェ・ジョーンズによると、原因はCOVID-19からの合併症でした。
1週間前の3月25日から入院していたとのこと。(元記事

ウォレス・ルーニーが新型コロナウィルスに感染していることも、入院していることも知りませんでした。まだ60歳前と若く、非常に悲しいニュースですね。

これまで演奏を聴いていたミュージシャンが亡くなるといまさらながらアメリカでのコロナウィルスの影響の大きさが実感されます。

ウォレス・ルーニーの思い出

ウォレス・ルーニーはマイルス・デイビスをメンターとして彼の後継者と言われて活動した時期や、テレンス・ブランチャードの後釜としてアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズに参加したりと、ジャズのメインストリームで彼の同年代ではトップクラスにメジャーなトランペッターだったのだと思います。
ただ、個人的にはルーニーの若いころのストレートなジャズアルバムはあまり自分の好みではなかったかも。

それでも「ルーニーの演奏は良く聴いていたな」と感じるのはジェリ・アレンとの共演が多かったから。ジェリ・アレンはわたしのベスト・フェイバリットなジャズミュージシャンなので。

ジェリ・アレンとルーニーは1995年に結婚してから、お互いのアルバムで多く共演しています(アレンが亡くなる少し前に離婚していますが)
オーネット・コールマンも参加したアレンのアルバム「Eyes… In The Back Of Your Head」での演奏など、すごく印象に残っていますね。

『Mystikal』

ルーニーのリーダーアルバムの中では『Mystikal』は好きなアルバムでした。また聴きなおしてみようかな。

Kris Davisの『diatom ribbons』でもフィーチャーされたハイチ人ターンテーブル奏者のVal Jeantyが参加しています。
(Val Jeantyはジャズフィールドでの活動を最初にはじめたのはウォレス・ルーニーのアルバムへエンジニアとして参加だったそうで、ルーニーのかなりの枚数のアルバムでクレジットされています)

personnel
Matt Garrison (bass)
Eric Allen(drums)
Adam Holzman(Keyboards, Electric Piano)
Bobby Thomas(Percussion)
Geri Allen(Piano, Electric Piano)
Antoine Roney(Saxophone, Clarinet)
Wallace Roney(Trumpet)
Val Jeanty(Turntables)

ウォレス・ルーニーは、1960年5月25日のフィラデルフィア生まれ。
わたしが彼の訃報を真っ先に知ったのはフィラデルフィア出身のベーシスト、クリスチャン・マクブライドが即座に彼の訃報をツイートしたのは個人的に親交があったのかもしれませんね。