BAB L’BLUZ『SWAKEN』

2020年にRealworldレーベルからデビューアルバム『Nayda!』をリリースした、モロッコのグナワを現代的にアレンジするフランス人とモロッコ人の混成グループ、バブ・ルブルーズ(BAB L’BLUZ)

今回の投稿は、彼らのセカンドアルバム『SWAKEN』の紹介

前作『Nayda!』はリリース当時このブログにも感想を書きましたし、2020年の年間ベストにも選んだくらいお気に入りの作品だったのですが、今作も前作に負けず劣らず、前作以上とも言えるほどに良い作品になっています

Realworldレーベルは伝統音楽をストレートに収録したアルバムにも良いものがありますが、やっぱりこういう他ジャンルとの折衷的なアルバムこそ聴くべきアルバムが多いようには思いますね
(アフロケルト・サウンドシステムとか、その過剰なプロダクションが上滑りすることも多いのですが)

バブ・ルブルーズといえばグナワ音楽(シャアビと言った方が良いのかな?)とロックサウンドをミックスさせた音が魅力でしたが、今作ではグナワのトランスっぽい雰囲気は残しつつ、よりヘヴィなロックを指向したバンドサウンドが聴けるアルバムになってますね

グナワの呪術的なグルーヴとハードなリフ、よじれたヴォーカルが絡み合う渇いた空気感がすごく聴いてて気持ち良いんです

こういった1stアルバムからの変化は、フェスを強く意識した音作りだと本人たちも言っているようです
(ワールド系ミュージシャンにとっては、アルバムよりもフェスが主戦場になると思いますので)

彼女たちのフェスでのライブの動画などもけっこうアップされていますが、スタジオ録音に負けず劣らずカッコ良くて聴いててクセになります

ライブでここまでスタジオを違う良さを見せてくれるグループというのも、ワールド系ではけっこう珍しいんじゃないかな、と思いますね