ギリシャ伝統音楽を演奏するグループ Assafir のデビューアルバム『Digressions』

フランス在住でギリシャ伝統音楽を演奏するグループ、アサフィル(Assafir)が去年2021年10月にリリースしたデビューアルバム『Digressions』

リリース時は全く存在を知らなかったグループなのですが、個人ブログでこのアルバムを去年の年間ベストに選んでいた人がいたことで知りました。
後になって気づきましたが、実はTransglobal World Music Chartの下の方にランクインもしていたみたいです。

結成して2年近く地元フランスを中心に地道なライブ活動を続けて、今回やっと念願のファーストアルバムをリリースできたとのこと。
最近良く聞きますが、彼らもレコーディング費用などのアルバム制作資金をクラウドファンディングで集めたようです(全部で6000ユーロとか)

Assafir メンバー

Clémence Gabrielidis – ヴォーカル
Mahdi M’Kinini – カヌーン
Loïc Audry – ウード、カンバス
Adrien Séguy – アコーディオン
Eden Gerber – クラリネット、ダヴル
Niccolò Bellandi – レク,ベンディール, ダフ, ダルブッカ

※このファーストアルバムでは演奏していないみたいですが、Violette Boulangerという女性ヴァイオリン奏者が参加することもあるみたいです

グループの特徴としては、やはりクレマンス・ガブリエリディスがギリシャ語で歌うヴォーカルが聴きどころのグループですね。
いかにもアラブ歌謡というような声質なのですが、歌い方はそこまでディープな感じはなくて、彼女のようなヴォーカルはかなり好き。

けっこう早めのテンポの演奏も多くて、ちょっと東欧のバルカンウェディングソング風な曲もあったりします。
彼らのライブでは踊りながら聴く観客も多いみたいですね。
部屋でひとりヘッドホンで聴くんじゃなくて、誰かといっしょに楽しむ音楽じゃないかな。

楽器編成は基本的にアラブなのですが、このグループは各メンバーのテクニックを聴かせるというよりはバンドアンサンブル重視な雰囲気ですね。
ただそんな中でも、動画を見た感じこのグループの中ではMahdi M’Kininiというカヌーン奏者はなかなか腕利きですね。
ギリシャと言えばカヌーン!という感じですからね。おそらく彼がグループの中心的な存在なんじゃないかな、と勝手に思ってます。